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電量滴定法試薬

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AQUAMICRON

電量滴定法試薬には電解セルの陽極室に入れる陽極液(発生液)と、陰極室に入れる陰極液(対極液)があります。アクアミクロン™シリーズの陽極液には一般試料用、油類用及びケトン類用がありますが、陰極液は共用することができます。保守が容易な一液型電解液も取り揃えております。


品名

用途

規格

包装






アクアミクロン™ AX

【一般用陽極液】
有機溶剤、無機薬品、石油製品、各種ガスその他広範囲に使用

水分
0.15mgH20/mL以下

500mL

アクアミクロン™ AX01

【一般用陽極液】
AXの使いきりサイズ
少量消費ユーザーに好適

水分
0.15mgH20/mL以下

100mL

アクアミクロン™ AS

【油類用陽極液】
石油製品全般、特に軽油・重油・電気絶縁油等

水分
0.15mgH20/mL以下

500mL

アクアミクロン™ AKX

【ケトン用陽極液】
ケトン、シリコーン油、低級カルボン酸等

水分
0.15mgH20/mL以下

500mL



アクアミクロン™ CXU

【陰極液】
AX,AS,AKX 共用

水分
0.6mgH20/mL以下

5mL
10本/ケース



アクアミクロン™ FLS

【一液型電解液】
アルコール類、エステル類、炭化水素類(ベンゼン、トルエン)等

水分
0.15mgH20/mL以下

500mL

アクアミクロン™ AX/CXU

用途

一般の各種試料

特長
  • 環境汚染が少ない
    四塩化炭素、クロロホルムを含みません。
  • 適用範囲が広い
    石油製品類にもそのまま使えます。
    水分気化法にも他の溶媒を加えることなく、そのままで使えます。
  • 高品質・高性能
    水分測定の正確性・終点安定性が良好です。
  • 使い方も容易
    現在ご使用の電量法水分測定装置をそのままお使いいただけます。

アクアミクロン™ AS/CXU

用途

油類、一般用

特長
  • 適用範囲が広い
    油類、石油製品に適しています。
  • 高品質・高性能
    水分測定の正確性・終点安定性が良好です。
  • 使い方も容易
    現在ご使用の電量法水分測定装置をそのままお使いいただけます。

アクアミクロン™ AKX/CXU

用途

ケトン類、低級カルボン酸類、アルデヒド類の一部(芳香族)

特長
  • 環境汚染が少ない
    クロロホルム、メチルセロソルブを含みません。
  • 適用範囲が広い
    ケトン類、低級カルボン酸類の他、一部アルデヒド類にも適用できます。
  • 高品質・高性能
    ご好評を頂いているアクアミクロン™シリーズの品質・性能を維持し、保存性も良好です。
    水分測定の正確性・終点安定性が良好です。
  • 使い方も容易
    現在ご使用の電量法水分測定装置をそのままお使いいただけます。

アクアミクロン™ FLS

用途

一般の各種試料

特長
  • 使い方が容易
    アクアミクロン™FLSは一液型電解セルと組み合わせて使用する試薬です。
  • 保守が容易
    一液型電量滴定法は電解セルにセラミック隔膜がないため、従来に比べ保守が簡便になります。

容量滴定法試薬

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  • アクアミクロン™ 脱水溶剤(13種)は、容量滴定法に用いられるカールフィッシャー試薬(水分測定用試薬)の脱水溶剤です。
  • アクアミクロン™ 脱水溶剤は、各水分測定レベルの水分量および各種試料に応じて、アクアミクロン™滴定剤(2種:アクアミクロン™滴定剤SS-Z、アクアミクロン™ 滴定剤SS)との組み合わせで使用されます。
  • アクアミクロン™ 滴定剤SS-Zシリーズは、ピリジンフリー・クロルフリータイプで基本的にピリジン及び塩素化合物を含みません。一方、アクアミクロン™滴定剤SSシリーズは、ピリジンタイプでピリジンを含みます。

SS-Zシリーズ(ピリジンフリー・クロルフリータイプ)

SS-ZシリーズはSS-Xシリーズの後継品です。

品名 用途 規格 包装


アクアミクロン™
滴定剤 SS-Z 1mg
【低水分用】
・低水分の試料に
力価
0.7~1.2mgH20/mL
500mL
アクアミクロン™
滴定剤 SS-Z 3mg
【広範囲用】
・広範囲の水分の試料に
力価
2.5~3.5mgH20/mL
500mL
アクアミクロン™
滴定剤 SS-Z 5mg
【高水分用】
・広範囲の水分の試料に
・高水分の試料に
力価
4.5~5.5mgH20/mL
500mL
1L



アクアミクロン™
脱水溶剤 GEX

【一般用】
・様々な試料に
・水分気化法に
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 OLX

【油類用】
・液体の油試料に
水分
0.5mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 OLII

【油類・油脂類用】
・固体やペースト状の油脂類に
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 KTX

【ケトン用】
・ケトンなどアルコールと反応する試料に
水分
0.5mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 SU

【糖類用】
・ホルムアミドに溶解する糖類などに
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL
  • 水分気化装置使用の場合は、脱水溶剤GEXにプロピレングリコールを3:1の割合で混合すると液の揮発が抑えられます。(例:GEX 90mL+プロピレングリコール30mL)
  • ケトン用脱水溶剤は、水分計によってパラメータの変更が必要な場合があります。水分計メーカーにお問合せください。
  • 脱水溶剤SUは50mLに対してサリチル酸を3gの添加すると無水化を迅速に行うことができます。
  • SS-Zシリーズのうち、脱水溶剤OLIIはクロロホルムを含みます。

SSシリーズ(ピリジンタイプ)

長年、高品質と高性能で高い信頼性を誇るSSシリーズです。

品名 用途 規格 包装


アクアミクロン™
滴定剤 SS 1mg
【低水分用】
・低水分の試料に
力価
0.7~1.2mgH20/mL
500mL
アクアミクロン™
滴定剤 SS 3mg
【広範囲用】
・広範囲の水分の試料に
力価
2.5~3.5mgH20/mL
500mL
アクアミクロン™
滴定剤 SS 10mg
【高水分用】
・高水分の試料に
力価
8~12mgH20/mL
500mL



アクアミクロン™
脱水溶剤 ML

【一般用】
・様々な試料に
・水分測定用メタノール
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 MS

【一般用】
・様々な試料に
・水分気化法に
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 CM

【油類・油脂類用】
・液体の油脂類に
・固体の油脂類に
水分
0.3mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 CP

【ケトン・アルデヒド用】
・ケトンなどアルコールと反応する試料に
水分
0.5mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 PP

【アルデヒド用】
・アルデヒドなどアルコールと反応する試料に
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 PE

【ケトン用】
・ケトンなどアルコールと反応する試料に
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 FM

【糖類用】
・ホルムアルデヒドに溶解する糖類などに
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL

アクアミクロン™
脱水溶剤 ME

【ガス用】
・ガス試料に
・水分気化法に
水分
0.2mgH20/mL以下
500mL
  • 水分気化装置使用の場合は、脱水溶剤MSにプロピレングリコールを3:1の割合で混合すると液の揮発が抑えられます。(例:MS 90mL+プロピレングリコール 30mL)
    ケトン用・アルデヒド用脱水溶剤は、水分系によってパラメータの変更が必要な場合があります。水分計メーカーにお問い合わせください。
  • 脱水溶剤FMは50mLに対てサリチル酸3g添加すると無水化を迅速に行うことができます。

水分標準試料

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カールフィッシャー試薬の標定や、JIS, ISO, ASTMなどのガイドラインに従った水分測定装置のチェックには信頼すべき標準試料が必要となります。それらに対応すべく標準試料を取り揃えました。
アクアミクロン™水標準シリーズは毒性が少なく、使い易くて、管理のし易い特長を持っています。また、国際標準にトレーサブルな水分測定装置を使用し、厳格な管理のもとで製造されています。アクアミクロン™水標準液はNIST SRM2890にもトレーサビリティーがあります。また、当社はISO/IEC 17025:2017に基づき試験所として認定を取得しています。 これにより、アクアミクロン™水標準液、および、アクアミクロン™固体水標準試料はISO/IEC 17025:2017認定に基づいた試験による証明書を添付しています。

水標準液(検定結果証明書付)

品名

用途

規格

包装

アクアミクロン™
水標準液 0.1mg

電量滴定法の正確性チェック用

力価
0.1±0.01mgH20/g

5mLアンプル
10本/ケース

アクアミクロン™
水標準液 0.2mg

電量滴定法の正確性チェック用

力価
0.2±0.01mgH20/g

5mLアンプル
10本/ケース

アクアミクロン™
水標準液 1mg

電量滴定法の正確性チェック用

力価
1±0.05mgH20/g

5mLアンプル
10本/ケース

アクアミクロン™
水標準液 10mg

容量法水分測定装置のKF試薬
力価標定用

力価
10±0.5mgH20/g

8mLアンプル
10本/ケース

固体水標準試料(検定結果証明書付)

品名

用途

規格

包装

主な組成

アクアミクロン™
固体水標準試料

水分気化法装置の検定

水分
3.83±0.1%

10g
ガラス瓶入り

酒石酸カリウム
1/2水和物

チェック液P

品名

用途

規格

包装

主な溶媒

アクアミクロン™
チェック液 P

終点調整液

水分
3.8~4.2mgH20

100mL

プロピレンカーボネート

力価標定標準試薬

品名

用途

規格

包装

主な溶媒

アクアミクロン™
標準水メタノール

・逆滴定用滴定剤
・滴定剤の力価標定用

水分
2.0±0.04mgH20/mL

250mL
ガラス瓶入り

メタノール

カールフィッシャー法とは

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カールフィッシャー法とは(1)式のように水と選択的に、且つ定量的に反応するカールフィッシャー試薬(ヨウ素、二酸化硫黄、塩基、及びアルコール等の溶剤より構成) を用いて水分を測定する方法です。
I2+SO2+3Base+ROH+H2O ⇒ 2Base・HI+Base・HSO4R ・・・・・・・(1)

この方法には次のように電量滴定法と容量滴定法があります。

電量滴定法

ヨウ化物イオン、二酸化硫黄、塩基及びアルコール等の溶剤を主成分とする電解液に試料を加えて電解酸化をしますと(2)式のようにヨウ素が発生し、ただちにカールフィッシャー反応が起きます。

2I- - 2e  ⇒ I2 ・・・・・・・(2)
ヨウ素は「ファラデーの法則」にもとづき、電気量に比例して生成されますから、電解酸化に要した電気量からただちに水分量が求められます。

水 1mg=10.71クーロン

電量滴定法は図1に示した電解セルの陽極側に入れる陽極液と陰極側に入れる陰極液の2種類を必要とします。電量滴定法は標定の必要がなく、また陽極液は繰り返して使用することができる利点があります。
電量滴定装置の電解セル
図1 電量滴定装置の電解セル


容量滴定法

滴定フラスコに試料に適した脱水溶剤を入れておき、滴定剤で無水状態にしてから試料を加えます。あらかじめ力価(mgH2O/mL)を標定しておいた滴定剤を用いて滴定を行い、その滴定量(mL)から試料中の水分量を求めます。終点検出法には定電流分極電位差法を採用しています。
図2に市販されている代表的な自動容量滴定装置の概要を示します。
容量滴定装置
図2 容量滴定装置

カールフィッシャー法の適用範囲

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カールフィッシャー法は多くの物質に適用出来ますが、カールフィッシャー試薬と水との反応が一種のヨードメトリーを利用している為、試料中にヨウ素と反応する物質を含む場合には測定値にプラスの誤差を与え、一方ヨウ化物を酸化してヨウ素を生成する物質を含む場合にはマイナスの誤差を与えますので注意が必要です。次表に直接滴定できる化合物、直接滴定はできないが適当な化学反応や操作を修正することによって滴定できる化合物およびカールフィッシャー試薬と反応するため直接滴定不可能な化合物を分類して示します。なお直接滴定不可能な化合物であっても水分気化法などの間接法で水分を測定できることがありますので、お問い合わせください。

直接滴定できる化合物

有機化合物

無機化合物

炭化水素(飽和、不飽和化合物)/アルコール、多価アルコール、フェノール類( 一部)/エーテル/ 安定ケトン(ジイソプロピルケトン、ベンゾフェノンなど)/安定アルデヒド(ホルムアルデヒド、クロラールなど)/有機酸、ヒドロキシ酸、アミノ酸/酸無水物/エステル、ラクトン、無機酸エステル、オルトエステル/アミン(弱塩基、pKa9以下)、アミノアルコール/蛋白質/アマイド、アニリド/ニトリル、シアンヒドリン、シアン酸誘導体/ニトロ化合物/オキシム、ヒドロキサム酸/チオシアネート/チオエーテル、チオエステル、チオシアン酸/ハロゲン化炭化水素、ハロゲン化アシル/糖類/有機酸塩とその水和物

無機酸塩とその水和物/無機酸/キレート化合物/肥料/炭酸カルシウム/ポリタングステン酸塩



特別な処理、条件下で直接滴定できる化合物

化合物

処理方法

活性アルデヒド、活性ケトン、強塩基性アミン

脱水溶剤CP、PP又はKTX中で滴定する。
陽極液又は一般用脱水溶剤に約10gのサリチル酸を添加して測定する。

以下の化合物は古い文献には下記の処理方法で直接滴定できることになっていますが、実際には検討が必要と思われます。

アンモニア
第二鉄塩
ヒドラジン誘導体
ヒドロキシルアミン塩
メルカプタン
チオ酸
チオ尿素

酢酸を加えて妨害を除く。
8-ヒドロキシキノリンを加えて妨害を除く。
酢酸を加えて妨害を除く。
二酸化硫黄̶ピリジン(1+1)溶液を加える。
オレフィン(オクテンなど)を付加して妨害を除く。
オレフィン(オクテンなど)を付加して妨害を除く。
オレフィン(オクテンなど)を付加して妨害を除く。



カールフィッシャー試薬と反応して直接滴定できない化合物

有機化合物

無機化合物

アスコルビン酸/ジアシル過酸化物、ペルオキソ酸/キノン

硫化ナトリウム、過酸化ナトリウム/クロム酸塩、重クロム酸塩/酸化鉄、酸化ニッケル/三酸化ヒ素/ヒ酸塩、亜ヒ酸塩、三酸化ヒ素/ホウ酸類、酸化ホウ素/炭酸水素塩、炭酸塩/金属水酸化物、金属酸化物/亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩/ 亜硝酸ナトリウム、チオ硝酸塩/ 第二銅塩、第一スズ塩

直接滴定できない場合でもたいていの固体試料は水分気化法で測定が可能です。

妨害化合物に対する三菱ケミカルカールフィッシャー試薬の用い方の例

化合物

妨害反応

対処法

容量滴定法

電量滴定法

ケトン類

ケトンはメタノールと反応してケタールと水を生成する。

滴定剤SS-Z + 脱水溶剤KTX

AKX + CXU

滴定剤SS + 脱水溶剤CP

アルデヒド類

(1)メタノールと反応してアセタールと水を生成する。
(2)SO2及び水と反応してSO3付加物を生成する。

滴定剤SS-Z + 脱水溶剤KTX

AKX + CXU
(一部の芳香族アルデヒドのみ可能)

滴定剤SS + 脱水溶剤CP
(アセトアルデヒドにはPPを用いる。)

低級カルボン酸

メタノールと反応してエステルと水を生成する。

滴定剤SS-Z + 脱水溶剤KTX

AKX + CXU

滴定剤SS + 脱水溶剤CP

アミン類
(pKa 9以上)

ヨウ素と徐々に反応してカールフィッシャー反応の終点の安定性を阻害する。

滴定剤SS-Z + 脱水溶剤GEX
サリチル酸10g

AX /
サリチル酸10g + CXU

滴定剤SS + 脱水溶剤MS
サリチル酸10g

製品に関するお問い合わせ


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三菱ケミカル株式会社
A&FC事業部 ファインケミカルズ
  • TEL:070-4094-4537(アクアミクロン担当)

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