自動車関連事業推進センター

次世代自動車に求められる高分子材料2.自動車におけるプラスチック化の推移

  これまで車に使用されたプラスチックの重量割合の推移をみると、公表されているものでは図1のようになる。初期には強度を必要としない内装部品に温かい触感を活かして使用されたが、成形性の良さを活かして大型で複雑な形状のバンパやラジエータグリルなど外装部品に、次いでエンジン部品などに広がった。また、最近は強度が要求される構造部品にもガラス繊維強化プラスチックの採用が進んできている。さらに、炭素繊維強化プラスチックも注目を集め、高級車にしか使えないという段階から一般の車への採用も期待されるようになってきた。
  この間、使用されるプラスチックの種類は環境問題が影響して変化してきた。リサイクル問題、環境負荷物質の削減、さらに、地球温暖化への対応のための軽量化などにより熱可塑性プラスチックへの傾斜、PVC(塩化ビニル樹脂)やABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)からPP(ポリプロピレン)への代替が進み、今ではPPの比率が車の全プラスチック中の50%を超えることが多くなってきた。多くのプラスチック部品の曝される温度は内装でもエンジンルームでも100℃前後になることが多いが、PPはこの温度でも十分耐熱性がある割に廉価であり、比重は最も低く、物性的な改善もしやすいという特徴を生かして使用例を伸ばしてきた。現在、車に使用されるプラスチックの重量割合は8~10%になるが、この比率は電動化されたEV(例えば、日産自動車(株)の「リーフ」)でもそれほど変らない。しかし、使用されているプラスチックの種類では比率的にPPが減少し、PBT(ポリブチレンテレフタレート)を始めとして、いわゆるエンジニアリングプラスチックの割合が増加している。

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