「MOMA」を支える(株)チャレンヂの技術【Automotive Materials 第29号特集3】
自動車関連事業推進センター
コンセプトカー「MOMA」とハイサイクルCFRP成形工法3.「MOMA」を支える(株)チャレンヂの技術
(株)チャレンヂは、長年にわたるレーシングカー製造の経験からCFRPを使用する部位ごとに「どのような形状が最適か」という豊富な知見を「MOMA」で実証した。
「MOMA CL01-M」は、2人乗りスポーツカー(図2)で、エンジンと変速機をミッドシップに配し、軽量化効果を追求するためにCFRP部材を可能な限り採用したことにより、排気量3,000ccのエンジンでも5,000cc並みの動力性能を得られた。また、車両重量はわずか1,030kgで、1,000cc級の小型車とほぼ同等である(表1)
「MOMA」のシャーシは、アルミハニカム材をCFRPで挟んだサンドイッチ構造でバスタブ(風呂桶)状に造ったカーボンモノコック(図3)である。特に、シャーシ側面はボディ剛性確保のために大きな閉断面の構造材を用いた骨格構造になっている。
「MOMA」のボディは、強度と剛性が求められる部位、特に高熱に曝されるエンジンルームや車重を支えながら路面反力を受け止める前後サスペンション取り付け部をCFRPに置き換えたことにより、劇的に軽量化できた(図4)。CFRP使用量はボディ外板と合わせて、約150kgである。
「MOMA」で採用されたCFRPパーツは、スイッチパネル、センターコンソールなどの内装、ルームミラーカバー、バックミラーカバー、ホイールカバー、エンジンカバーなどのカバー類、ステアリングホイル、ヘッドランプリフレクタと多岐にわたる。
- 1.はじめに
- 2.(株)チャレンヂの概要
- 3.「MOMA」を支える(株)チャレンヂの技術
- 4.ハイサイクルCFRP成形工法の開発と展開
- 5.PCM工法の実用化
- 6.今後の取組み
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