三菱ケミカル株式会社

    三菱ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:和賀 昌之、以下「三菱ケミカル」)は、関連会社である株式会社地球快適化インスティテュート(本社:東京都千代田区、社長:村山 英樹、以下「TKI」)と共同で、パラ陸上男子走り幅跳び(義足T63)のアジア記録保持者である山本 篤 選手をはじめとする、パラアスリートによる下肢切断者に対する競技用義足のランニング講習会「ブレードアスリートアカデミー2021」を開催しました。本イベントには、子会社であるMCCスポーツ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:佐藤 文彦)及び株式会社チャレンヂ(本社:埼玉県狭山市、社長:辰巳 久之、以下「チャレンヂ」)も協賛しております。


    本イベントは、山本選手から「私はたまたま運良く陸上を始めることができ、人生が豊かになった。以前より下肢切断者が走る環境が整ってきましたが、まだまだ足りないと考えており、自分たちのプレーを見てスポーツをしたいと思った人たちの想いに応えたい」という話を伺い、その想いに賛同して開催することとしたものです。


    当日は、年齢も経歴も様々な下肢切断者10名にご参加いただき、パラアスリートたちと交流しながら、2日間の指導を受けていただきました。初めて装着する競技用義足に戸惑っていた参加者のみなさんも、プログラムの最後には見事50mほどの距離を完走し、「競技用義足は反発が強く、跳ねることができて楽しかった」「山本選手をはじめトップパラアスリートである講師だから理解している正しい動き方を教えてもらえてよかった」「自宅近くで今回のような、競技用義足の貸し出しや指導を受けられる環境がなく残念」といった感想を寄せてくれました。

山本選手は、「ランニングを日常生活に取り入れることにより生活の質が向上させ、また、今回のアカデミーでの成功体験を弾みに、また別のチャレンジに繋げてくれたら」と期待を込めてお話しされていました。


    三菱ケミカルグループ及びTKIは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる「KAITEKI※」の実現に向け、すべての人が健康でいきいきと暮らせる社会づくりに貢献していきます。


※KAITEKI:三菱ケミカルホールディングスグループのオリジナルコンセプトで、「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」を表します。


【開催概要】

1.日 時:2021年10月16日(土)・17日(日) 両日10:00~15:30

2.会 場:大阪府立障がい者交流促進センター ファインプラザ大阪

3.内 容:下肢切断者(10名)を対象とした、パラアスリートによるランニング講習会

                (義足ブレードの付け替え、歩行練習、ランニングに必要な基本動作、50m走など)

4.指導者:

    ・山本 篤 選手(所属:新日本住設株式会社)

    ・小須田 潤太 選手(所属:株式会社オープンハウス)

    ・前川 楓 選手(所属:新日本住設株式会社)


<三菱ケミカルグループ及びTKIのパラアスリートとの取り組みについて>

    TKIは、超高齢社会における歩行問題の解決をその研究課題の一つとしております。パラアスリートと得られた技術や知見を、歩行に難を抱える方々を支援するための用具開発やサービスの実現につなげるため、2016年より、国立研究開発法人 産業技術総合研究所、国立大学法人 東京大学、理学療法士と共同でスポーツ用義足ブレード開発に取り組んできました。義足ブレードに使用される炭素繊維を製造する三菱ケミカル、その複合材料の成形加工を手掛けるチャレンヂといったグループの総力を挙げて開発したスポーツ用義足は、山本選手のアジア記録樹立や前川選手の自己ベスト更新の際に着用されるなど、一定の成果を挙げております。今回のブレードアスリートアカデミーでは、これらのアスリート用の義足ブレードを一般ユーザーにもご使用いただけけるように再設計したものも使用されました。

    また、本年4月には、新たに山本選手及び前川選手との間で、義足の開発や技術開拓に関するパートナー契約を締結し、チームKAITEKI 2.0として新たな活動をスタートしています。

参考:https://www.mitsubishichem-hd.co.jp/news_release/pdf/01100/01287.pdf

集合写真
※パラアスリート及び参加者のみなさんには、写真使用の許可を頂戴しております
初めての競技用義足の装着
山本選手による指導
ランニング