高放熱絶縁樹脂シートイメージ

インバーターなどに搭載されるパワーモジュールに好適な、高い放熱性と高い絶縁性を両立した樹脂シートです。独自開発のカードハウス状BN(窒化ホウ素)フィラーを配合した高純度樹脂シートで、高放熱用途で広く用いられている窒化ケイ素基板と同等の絶縁性と放熱性を達成(弊社調べ)致しました。

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特徴

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高放熱性、高耐電圧性

高放熱、高絶縁の独自設計のBNフィラーをシート中に高密度に充填し、バインダーには新開発の高純度エポキシを採用。フィラーと樹脂の組成を最適化し、プレス条件を最適化することにより高熱伝導パスを確保、さらに樹脂中の電荷移動の低減と樹脂シート中の低ボイド化を実現し、高放熱性と高い耐電圧性を得ることが可能となりました。


モジュールでの熱抵抗評価
(2in1 IGBT module,chip size=64mm2)
モジュールでの熱抵抗評価

信頼性、耐久性の向上

樹脂シートの線膨張係数を銅と同等レベルに最適化。銅厚さをセラミック比で大幅に厚くすることが可能となり、放熱性の向上と共に、樹脂シートの大きな利点である温度変化時の変形の小ささ、反り量の少なさと相まって、温度変化耐久性の大幅な向上を実現しました。

実装時のはんだ層の厚みの低減やグリースの低減、ベースプレート無しのIMS設計が可能となるため、コストダウンだけでなく、モジュールの信頼性の向上にも大きく寄与します。

モジュールの貼り合わせに対応

トランスファモールドタイプなどのパワーモジュールの、金属板への貼り合わせに対応いたしました。絶縁・放熱・接着の三つの機能を樹脂シート1枚で担うことができ、モジュールの信頼性の向上及びトータルコストメリットに寄与します。

大型IMS対応、設計容易性

IMS(Insulated Metal Substrate:絶縁金属基板)の大型化に対応。大型のパターン基板の作成が可能となり、モジュール設計自由度の向上、実装面の簡略化など、コストダウンに向けて大きなメリットが見込めます。

物性値

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型番 SH-A206 SH-A204(開発品)
熱伝導率(Typical) 16.5W/mK (ASTM D5470) 15W/mK (ASTM D5470)
絶縁耐圧(Typical) 8kV AC 8kV AC
線膨張係数 26 ppm (25~150℃平均) 35 ppm (25~150℃平均)
備考 IMS/IMB向け。
推奨構造:上銅0.5mmt/樹脂シート0.15mmt/下銅2mmt
モジュール貼り合わせ向け。

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三菱ケミカル株式会社
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