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塗料・被覆材料の低温硬化性、柔軟性、架橋性、耐擦傷性や耐酸性雨性を向上させる高架橋性アクリレート
- CASNo.:
- 119692-59-0
- TSCA:
- 収載
- 化審法:
- (5)-6751
特長
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- 三菱ケミカルの独自モノマーです。
- 分子内にアクリロイル基/グリシジルエーテル基、ブチル鎖を持ちます。
- 各種ポリマーの変性/改質にご使用いただけます。
アクリロイル基 |
nブチル基 |
グリシジル基 |
共重合性・UV硬化性 |
熱硬化性・UV硬化性 |
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|
|
ポリマー原料 |
粘着性付与 |
エポキシ樹脂原料 |
用途・応用例・荷姿
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用途
- 各種コーティングと塗料(耐傷性と耐酸性雨性に優れた特性)
- 接着剤
- 粉体塗料
- UV・EB硬化性コーティング剤
- エポキシアクリレート
応用例
- 自動車用塗料への耐衝撃性付与
- ホモポリマーのTgが低い(-59℃)ため粘着剤原料として期待されます
- 長鎖であるため修飾した官能基が外に出やすい
- 電材用塗膜への柔軟性・密着性、耐加工衝撃、耐ヒートショック性付与
- UV樹脂の機能性希釈剤(UV硬化性向上、低粘度化、UV・熱硬化付与)
荷姿
アトロン缶:18Kg
物性
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4HBAGE |
GMA(比較モノマー) |
|
---|---|---|
外観 | 透明液体 | 透明液体 |
分子式 | C10H16O4 | C7H10O3 |
分子量 | 200 | 142 |
硬化収縮率% | 10 | 19 |
屈折率(液) | 1.454 | 1.448 |
比重 | 1.056 | 1.075 |
表面張力 dyn/cm | 35.1 | 33.7 |
粘度mPa・s(25℃) | 7 | 2 |
Tg | -59℃ | 46℃ |
P.I.I. | 5.7 | 5.3 |
1パス | 2パス | 3パス | 4パス | |
---|---|---|---|---|
4HBAGE/1,4BDDA | タック | タックフリー | - | - |
GMA/1,4BDDA |
未硬化 |
未硬化 |
未硬化 |
粘着性 |
タックフリー⇒指残り感なし
タック ⇒若干の粘着感
粘着性 ⇒明らかな粘着感
4HBAGE | GMA | |
---|---|---|
Tg | -59 | 46 |
ショアA | 15 | - |
ショアD | - | 60以上 |
柔軟性
密着性
- 配合:
- エポキシアクリレート系配合
4HBAGE or GMA/EBECRYL600/I.C.184=60/40/3 - 光量:
- 500mJ/cm2
- 膜厚:
- 約50μm
- 方法:
- 碁盤目剥離試験 碁盤目剥離 残存⇒4HBAGE:100 GMA:70
- 基材:
- ポリカーボネート
4HBAGE 詳細説明
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4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル(4HBAGE)は、エステル基の末端にエポキシ基(グリシジル基)を持つ特殊アクリル酸エステルです。
分子内にラジカル重合性の二重結合(アクリル基)と、化学反応性(もしくは光ラジカル重合性)の末端エポキシ基を併せ持つことにより、共重合後のアクリルポリマーに対して優れた機能性を付与することが可能です。
一般的には、アクリルポリマー中に共重合ユニットとして4HBAGEを組み込むことにより、後からカルボン酸化合物や酸無水物化合物、アミン化合物などと反応し、架橋構造を形成することが可能です。
この際に、他の代表的なエポキシ基末端(メタ)アクリル酸エステル化合物、例えばグリシジルメタクリレート(メタクリル酸グリシジル;GMA)と比較して、架橋反応をするエポキシ基の結合したエステル基の炭素鎖が長いことにより、架橋反応性に優れます。
架橋反応性に優れる理由は、エポキシ基が結合したエステル基が長いことによる反応の自由度が高いことや、他の、エステル基が嵩高いアクリルモノマー(例えば、アクリル酸ブチルやアクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシルなど)と共重合した場合に、エステル基の長さが短いGMAと比較して、エポキシ基がより露出しやすいためと推測されます。
また、GMAと比較して架橋反応性に優れることで、よりしっかりした架橋が架かり、さらに架橋基がより長く自由度が高い構造のため、架橋後に得られるアクリルポリマーの物理的特性は、柔軟性や可撓牲、耐擦傷性、耐薬品性などの点で優れます。
共重合の方法は色々あり、溶剤系や水系でもご使用いただけますが、ラジカル重合性の二重結合がアクリル基であるため、メタクリル基型の末端エポキシ基型エステル化合物であるGMAと比較して、紫外線硬化性(UV硬化性)に優れるため、紫外線硬化型樹脂(UV硬化型樹脂)の配合原料としても有用です。
もちろん、GMAと同様に、任意のユニットとエポキシ基を先に反応させて(メタ)アクリルオリゴマー化合物に変性してから、例えば紫外線により(メタ)アクリル基を重合させ、紫外線硬化物を得ることも可能であり、この場合にも、GMAと比較して、ラジカル重合性基がアクリル基であることが有利に作用します。
更に、エステル基の末端エポキシ基をそのまま極性基として導入し、アクリルポリマーの改質をしたり、反応性希釈剤として使用することも可能です。
4HBAGEは、エステル基が程よく長いアクリル酸エステル型であるために、ホモポリマーのTg(ガラス転移温度;ガラス転移点)がかなり低い値(4HBAGEのホモポリマーTg:-59℃)を示します。一般にメタクリル酸エステル類は、同じエステル基を持つアクリル酸エステル類よりも高いTgを示すことが多く、メタクリル基型モノマーであるGMAのホモポリマーTg(+46℃)とは、大きく異なる値を示します。
一般にアクリル基型モノマーは、メタクリル基型モノマーよりも高い皮膚刺激性を示すとされていますが、4HBAGEはGMAよりも分子量が増加しているために、皮膚一次刺激性(P.I.I.;Primary Irritation Index)の値(P.I.I.:5.7)は、GMAと同程度(P.I.I.:5.3)です。(グリシジルアクリレート;アクリル酸グリシジルは、極めて高い皮膚刺激性を示すと言われています)
関連商品紹介
(機能性モノマー)
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- アクリルポリマーなどの原料となる架橋性モノマーをご用意しております。
- 末端水酸基型および末端エポキシ型のアクリル酸エステルをご用意しております。
- エステル鎖が長いことにより、短鎖のものよりも架橋基の反応性に優れます
- エステル鎖が長いことにより、短鎖のものよりも架橋後のポリマーの可撓牲に優れます
- 4HBAと4HBAGEは、ホモポリマーのTgが低いことが特徴の架橋性アクリル酸エステルです。
- CHDMMAは脂環骨格が特徴の、水酸基を持ちながら非水溶性のアクリル酸エステルです。
商品名 | 官能基① | 官能基② |
---|---|---|
4-ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA) 4-Hydroxybutyl acrylate |
アクリル基 (エステル) |
水酸基 (末端) |
1,4-シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(CHDMMA) 1,4-Cyclohexanedimethanol monoacrylate |
アクリル基 (エステル) |
水酸基 (末端) |
4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル(4HBAGE) 4-Hydroxybutyl acrylate glycidylether |
アクリル基 (エステル) |
エポキシ基 (末端) |