オープンイノベーションプログラム「3Dプリンティングエンジニアリングチャレンジ」の最優秀賞を選出

2024/03/13 事業関連

三菱ケミカルグループ(以下「当社グループ」)は、アドバンストマテリアルズ本部傘下のビジネスインキュベーターであるGrowth Garageを通じて開始したオープンイノベーションプログラム「3D Printing Fused Granulate Fabrication (FGF) Engineering Challenge(以下、「本プログラム」)」の受賞者を選出したことをお知らせします。最優秀賞に選出したTesta Seat社(米国)には25,000ドル相当の製造支援を行います。

 
当社グループのGrowth Garageは、2023年10月に3Dプリンティング業界のトッププレーヤーと先進的な企業との共同イノベーションを活性化することを目的に、アルストム社、三菱重工業社、CEAD社、Adaxis社、Fis Robotics社、Nedcam社などの業界パートナーと協力の下で本プログラムを開始しました。また、持続可能なイノベーションを促進するため、当社グループがアリゾナ州立大学と共同研究を行っているThe Global KAITEKI Centerも本プログラムを支援しました。このたび、本プログラムの審査基準に基づき、専門家である審査員が最優秀賞を選出しました。最優秀賞に選出されたTesta Seat社(米国)には、ビジネスを成長させるために適切な3Dプリンティング材料、設計、製造プロセスを見出すために25,000ドル相当の支援を行います。
 

【最優秀賞】
 Testa Seat社(米国)

 
障害者が周囲と交流できるTesta Seat社製の椅子(写真提供:Testa Seat社)
 
同社はAlexander Geht氏を代表者とする米国発のスタートアップです。革新的なシーティング・ソリューションを開発し、障害のある子供の自立や移動など日常生活の質を向上させ、社会活動への参加機会の促進に貢献しています。同社のソリューションは、シーティング部材に3Dプリンティングを採用することで使用者のニーズに合ったカスタマイズが可能であり、軽量で費用対効果の高い全身サポート装置を実現しています。
 
 
 

【特別賞】

本プログラムには有力な応募が多数寄せられ、最優秀賞の他に特別賞2件を選出しました。
 

HELIX社(ポーランド)

 
卓上3Dプリンターに押出システムを後付けするイメージ図(写真提供:HELIX社)
 
HELIX社はFilip Turzynski氏によって設立されたポーランドの創業間もないスタートアップです。同社の開発した汎用FGF押出システムは、多くの卓上および業務用3Dプリンターに取り付け可能で、頑丈ながら小型で手頃な価格を実現しています。このシステムによって使用者は幅広い材料で小型パーツを造形することが可能となり、革新的なペレット3Dプリンティングに貢献しています。
 

Center Street Technologies社(米国)

 
水溶性ポリマーで製造された大型複合部品(写真提供:Center Street Technologies社)
 
同社はBala Cherukuri氏が主導するスタートアップで、水溶性ポリマーのペレットを使用した革新的な大型積層造形を開発しました。同社は、機体などの大規模な複合材部品製造用のコアとマンドレル(心棒)の製造に注力しています。
  
当社グループは、様々な用途向けに柔軟性のあるものから高性能なものまで、幅広い3DプリンティングFGF材料を取り揃えています。また、循環型ビジネスモデルを可能にするため、バイオ由来成分やリサイクル成分を含む低カーボンフットプリントのグレードも展開していきます。
 
 

三菱ケミカルグループのGrowth Garageについて

https://growthgarage.mcgc.com/ja/

押出方式によってペレットを直接造形する積層法。

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