ヘルスケア

2023年 9月発行 KAITEKIレポート2023より

パイプラインの強化と製品の価値最大化へ

2025年度目標の達成に向け「日米を中心とした重点製品の価値最大化」「開発・販売におけるパートナーシップ強化とアライアンス構築」に注力します。2022年度は新型コロナウイルスワクチンなどを開発していたMedicago Inc.の事業から撤退するなど、事業を再構築しました。中枢神経、免疫炎症、がん領域に研究開発費を集中し、パイプラインの強化と製品の価値最大化をめざします。

重点戦略

  • 革新的な研究開発プロセスによるプレシジョンメディシンの実現
  • 希少疾患に特化したイノベーション開発と新たなパイプラインへの継続的な投資
  • 開発・販売におけるパートナーシップの活用
2021年度実績 EBITDA 84億円 EBITDAマージン 2% コア営業利益率 (2%) ROIC (1%) 2025年度目標 EBITDA 550億円 EBITDAマージン 15% コア営業利益率 10% ROIC 3%
EBITDA増減要因
2022年度実績 84億円 2025年度目標 550億円 成長 事業再構築 コスト構造改革 薬価改定

SWOT分析

S強み
  • 医薬品事業における新薬創出力
  • 中枢神経、免疫炎症、糖尿病・腎など重点領域でのプレゼンス
W弱み
  • グローバル展開の遅延
O機会
  • 多様なヘルスケアソリューションの提供
  • 技術進展による創薬の多様化
  • アンメット・メディカル・ニーズの存在
T脅威
  • 創薬成功確率の低下
  • 研究開発費の増加
  • 医療費抑制策、ジェネリック医薬品の市場参入

ALS患者さんに新たな選択肢を

筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症とするエダラボン経口懸濁剤が、2022年5月に米国、11月にカナダ、12月に日本、2023年5月にスイスで承認されました。
エダラボン経口懸濁剤は、エダラボン点滴静注製剤「ラジカット」(米国名:「ラジカヴァ」)と同一の有効成分を含む製剤です。注射による痛みや投与のための通院など、ALS患者さんの負担を軽減するため開発を進めてきました。これまで、投与経路は点滴静注に限られていましたが、新たな選択肢が加わりました。

  • 上市済み
  • グローバル(米国上市年度)
  • 日本・中国
領域 注力活動 対象疾患 主な市場 MGCグループの主な成長製品 主な開発パイプラインの上市計画
2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期以降
中枢神経 開発・販売 ALS、
遅発性ジスキネジア
米国、日本 ラジカヴァ
ジスバル
MT-1186
ALS(経口懸濁剤)(米国、カナダ)
MT-5199
遅発性ジスキネジア(日本)
MT-1186
ALS(経口懸濁剤)(日本)※2
ND0612
パーキンソン病(グローバル)
MT-0551
重症筋無力症(日本)
免疫炎症 開発・販売 炎症性腸疾患、
赤芽球性プロトポルフィリン症
米国、日本 ステラーラ
MT-7117
      MT-0551
lgG4関連疾患(日本)
MT-7117
EPP、XLP(グローバル)
糖尿病・腎 販売 2型糖尿病、
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病
日本 マンジャロ
カナグル
TA-7284
2型糖尿病を合併する
慢性腎臓病※1(日本)
MP-513
2型糖尿病(中国)
  TA-7284 OD錠
2型糖尿病、2型糖尿病合併する慢性腎臓病※1(日本)
 
がん 開発 希少がん 米国、日本 MT-2111       MT-2111
再発又は難治性びまん性
大細胞型B細胞リンパ腫(日本)
  • ※12型糖尿病を合併する慢性腎臓病 ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く
  • ※2スイスで承認取得

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