MMA

2023年 9月発行 KAITEKIレポート2023より

世界No.1の地位を確固たるものに

MMAは自動車、建材、ディスプレイ、透明シート、コーティングなどあらゆる用途で使用され、各国GDP並みに需要の拡大が見込まれる素材です。三菱ケミカルグループは新エチレン法(アルファ法)という最もコスト競争力の高い技術を含む主要3製法を保持し、世界最大の生産能力を有する当社のポテンシャルを活かし、世界No.1の地位を確固たるものにします。同時にPMMAリサイクル技術の開発や植物由来MMAモノマーの開発にも取り組み、サーキュラーエコノミーの実現に貢献します。

重点戦略

  • 生産性の向上、原材料へのアクセスの改善、最適な新拠点構築によるNo.1技術の活用
  • 米国における需要安定性の享受
  • 既存PMMAリサイクル技術や植物由来MMAによるサステナビリティ強化
2021年度実績 EBITDA 513億円 EBITDAマージン 17% コア営業利益率 11% ROIC 7% 2025年度目標 550億円 EBITDAマージン 15% コア営業利益率 11% ROIC 7% ※
  • 米国プラントの大型投資影響を含む。当該投資を除いたROICは9%。
MMAのグローバルな市場概況と当社グループの製造拠点
2022年用途別割合 (アジア、推定) PMMA成形材料 25% 塗料 21% 透明ABS・MS 11% MBS・ACRが10% PMMAシート 20% その他 14% 2022年地域別市場規模 アジア 4931億円 欧州 2263億円 米国 2049億円 ACH法 日本 (広島) 中国 上海 台湾 (高雄) 米国 メンフィス 直酸法 日本 広島 中国 (恵州) 韓国 (大山・麗水) タイ (ラヨン) 新エチレン法 (アルファ法) サウジアラビア シンガポール

SWOT分析

S強み
  • 主要3製法を保有(うち、新エチレン法(アルファ法)は世界唯一保有)
  • 世界シェア約30%のNo.1マーケットポジション
W弱み
  • 海外市況による収益変動
  • 原料動向による収益変動
O機会
  • グローバルでの需要拡大に対応可能な事業ネットワーク
T脅威
  • 他素材との競合
  • 競争力の高い新製法の台頭

「サステイナブルMMA」ポートフォリオの拡大

当社グループは(1)使用済みのアクリル樹脂を回収、分解して再利用するケミカルリサイクル、(2)既存のMMAモノマー製造プロセスに植物由来原料を適用する新規製造技術、(3)植物由来原料から発酵法により直接MMAモノマーを製造する新規製造技術、により製造するMMAモノマーを「サステイナブルMMA」と定義し、製造技術の開発に取り組んでいます。
(1)については、2021年6月に日本国内で実証設備を建設し、事業化に向けた試験を進めています。(2)の技術開発についても進展があり、新たにパイロットプラントの設計を開始しました。2023年度に稼働させ、品質および技術の実証を経て、2026年には既存の商業規模プラントへの適用をめざします。サプライチェーン全体で環境負荷を低減することを通じて、サーキュラーエコノミー実現を積極的にリードしていきます。

サステナビリティ関連製品をさらに強化
2021年 2030年 ケミカルリサイクル PMMAリサイクルプラントのパイロットプラント操業 最初のPMMAリサイクルプラントの規模拡大 第2のリサイクルプラント稼働 植物由来MMA ※ 植物由来MMA製造技術の実証 植物由来MMA製造技術の実機実装
  • 上記文章の(2)を指します

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