「第58回日本水環境学会年会」にて、陰イオン交換樹脂のPFAS除去についての研究成果を発表

2024/03/15 事業関連

三菱ケミカルグループの三菱ケミカル株式会社、金沢大学大学院、金沢大学、中央大学の共同研究グループは、「第58回日本水環境学会年会」(2024年3月6日~3月8日、九州大学)において、陰イオン交換樹脂のPFAS除去についての研究成果を発表しました。

1.研究発表の概要
・発表日:2024年3月8日(金)
・演題目:ラボスケールカラム通水試験における陰イオン交換樹脂と粒状活性炭によるPFAS 除去性能の評価
・発表者:金沢大学大学院自然科学研究科 金井佑磨、Shahanaz Parvin
     金沢大学理工研究域 原宏江、本多了
     中央大学理工学部 山村寛
     三菱ケミカル株式会社 山﨑亜希、安藤信吾
 
2.研究内容と結果の概要
PFASは、水環境における高い残留性や人体および生態系への影響を有することから、世界的に規制が進められています。本研究では、2種類の強塩基性陰イオン交換樹脂と粒状活性炭の合計3種類の吸着剤を対象に、PFAS添加河川水を用いたラボスケールカラム通水試験を行い、さまざまな共存物質の存在下においてPFAS除去に有利な樹脂特性を検討しました。また、陰イオン交換樹脂と粒状活性炭のPFAS除去性能を比較しました。
その結果、本研究で対象とした3種類の吸着材においては、強塩基性陰イオン交換樹脂の粒状活性炭に対する優位性と、陰イオン交換樹脂の多孔性がPFOA 除去に有利である可能性が示唆されました。さらに、PFOSに比べPFOAの吸着が環境水中の共存物質によって妨げられやすいものと推測されました。
 
ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)およびペルフルオロオクタン酸(PFOA)

学会発表要旨:ラボスケールカラム通水試験における陰イオン交換樹脂と粒状活性炭によるPFAS 除去性能の評価

ページトップ