インドにおけるリチウムイオン電池用電解液の製造技術ライセンス供与について

三菱ケミカルグループ（以下「当社グループ」）のMUアイオニックソリューションズ株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：馬渡 謙一郎、以下「MUIS社」）は、Neogen Chemical Limited（本社：インド・マハラシュトラ州、以下「Neogen社」）と、インドにおけるリチウムイオン二次電池（LIB）用電解液の製造技術ライセンス供与に関する契約を締結したことをお知らせします。
 
当社グループのLIB用電解液は、独自の添加剤技術によって電極での副反応を抑えることで高い出力性を持つとともに、優れた耐久性と高い安全性から、車載用途への採用が拡大しています。当社グループは世界4カ国に製造・販売拠点を持ち、xEV（電動車）需要の拡大に合わせて生産能力の増強を行っています。さらなる成長を加速するためにライセンス供与・製造委託の検討も進めており、本件は当社グループが電解液の製造技術ライセンス供与を行う戦略の一環です。
 
LIBは、世界的な環境意識の高まりからEVを中心とした車載用途の需要が急速に拡大しています。車載用途の市場は年平均で30％近い成長が見込まれており、各地での現地製造や部材・主原料の現地調達を進める動きが活発化しています。インドでも、法規制や補助⾦政策を拡充することで、2030年には乗用車の新⾞販売数の30%をEVとする政策を掲げており、国外からの技術支援や企業誘致が推進されています。今回、当社グループはその需要に応えるため、インドにおいてリチウム関連製品に強みを持つ化学メーカーであるNeogen社へ電解液の製造技術を供与し、同国内でのLIB用電解液の供給体制の強化に貢献します。MUIS社がライセンス供与する電解液の新設製造設備の立地および稼働開始時期については今後Neogen社と協議のうえ決定していきます。
 
当社グループは「EV/モビリティ」を注力市場と位置付け、LIB用電解液の旺盛な需要に応えるべく、グローバルな供給体制を強化するとともに、環境負荷低減に貢献する製品を提供することでカーボンニュートラル社会の実現を目指していきます。
 
【Neogen社の概要】
　所在地             ：インド・マハラシュトラ州
　設立                 ：1989年
　事業内容         ：リチウム関連製品を主に製造・販売
　WEBサイト    ：https://neogenchem.com/
 
【MUIS社の概要】
　所在地             ：東京都千代田区
　設立                 ：2020年
　株主                 ：三菱ケミカル株式会社80%、UBE株式会社20%
　事業内容         ：リチウムイオン電池用電解液に関わる開発・製造・販売
　WEBサイト    ：https://www.muis.co.jp/