ALS治療薬エダラボン 経口懸濁剤「ラジカット®内用懸濁液2.1%」について日本における製造販売承認取得のお知らせ

2022/12/23 事業関連

三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:上野裕明、以下「田辺三菱製薬」)は、「ラジカット®内用懸濁液2.1%」(一般名:エダラボン)について、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)を適応症として、12月23日に、厚生労働省より医薬品製造販売の承認を取得しました。
 
「ラジカット®内用懸濁液2.1%」は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(日本製品名:「ラジカット®注30mg」および「ラジカット®点滴静注バッグ30mg」)と同一有効成分を含む経口懸濁剤です。
「ラジカット®内用懸濁液2.1%」は、5ミリリットルを1日に1回、経口投与されます*。
 
現在、日本におけるエダラボンの投与経路は点滴静注に限られています。田辺三菱製薬グループは、注射による痛みや投与のための通院など、ALS患者さんの負担を軽減するため、経口懸濁剤を新たなALS治療の選択肢としてお届けできるよう開発を進めてまいりました。
2022年5月12日に同じエダラボン経口懸濁剤(米国製品名:RADICAVA ORS®)が承認された米国においては、これまでの注射による負担が軽減されたこと、経口や経管投与もできるという利点が高く評価されています。
 
田辺三菱製薬グループは、ALS患者さんの負担軽減を実現したエダラボン経口懸濁剤を新たな治療選択肢としてお届けしてまいります。
 
*ラジカット内用懸濁液2.1%の投与は、本剤投与期と休薬期を組み合わせた 28 日間を 1 クール とし、これを繰り返します。第 1 クールは 14 日間連日投与する投与期の後 14 日間休薬し、第 2 クール以降は 14 日間のうち 10 日間投与する投与期の後 14 日間休薬します。


<参考>
■筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)について
ALSは、運動神経が選択的に変性・脱落し、四肢、顔、呼吸筋等の全身の筋力低下と筋萎縮が進行的に起こる原因不明の神経変性疾患です。人種や民族的背景に関連なく、発病率は10万人に2人程度と言われています。

■エダラボンについて
田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去剤であり、脳梗塞急性期の治療薬として2001年4月に厚生労働省から承認され、国内ではラジカット®の製品名で販売しています。
ALSの適応症については、エダラボン点滴静注製剤が2015年6月に日本、同年12月に韓国、2017年5月に米国、2018年10月にカナダ、2019年1月にスイスなど、現在8か国で承認されています。
ALSを適応症とするエダラボン経口懸濁剤は2022年5月に米国、同年11月にカナダで承認されています。

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