SGLT2阻害剤「カナグル®錠100mg」について
日本における2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の適応追加承認を取得

2022/06/21 事業関連

三菱ケミカルホールディングスグループの田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:上野 裕明、以下「田辺三菱製薬」)は、SGLT2阻害剤「カナグル®錠100mg」(一般名:カナグリフロジン水和物、以下「カナグル®錠」)について、「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」の適応追加承認を6月20日に取得しました。
 
2型糖尿病は慢性腎臓病の発症や進展の大きなリスク因子であることから、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者さんは非常に多く認められています。このような患者さんでは病態の進行に伴い腎機能が低下しますが、腎不全に至った場合には透析療法への移行が必要となります。透析療法を施行することは、患者さんの生活の質(QOL:Quality of Life)を低下させるのみならず、医療経済的な観点からも重要な課題となっています。
 
今回の「カナグル®錠」の適応追加承認の取得は、これらの課題を解決する選択肢の1つとなり、2020年に発売した腎性貧血治療剤「バフセオ®錠」とともに、腎臓疾患に苦しんでいる患者さんのQOL向上に寄与するものと考えています。
 
「カナグル®錠」は、田辺三菱製薬オリジンの2型糖尿病治療剤として、2014年7月に製造販売承認を取得し、同年9月より販売を開始しています。台湾においても2017年3月に承認を取得しています。また、台湾においては、糖尿病性腎症の適応を2021年2月に追加取得しています。
 
田辺三菱製薬は、これからも病と向き合う患者さんに対して新たな治療の選択肢を提供できるよう、たゆまぬ努力を続けていきます。


【参考】
 ■カナグリフロジン(日本製品名:カナグル®錠100mg)について
SGLT2阻害剤「カナグリフロジン」(国際一般名:カナグリフロジン、日本製品名:「カナグル®錠100mg」)は、田辺三菱製薬が創製した世界初の経口SGLT(ナトリウム-グルコース共輸送体)阻害物質T-1095をルーツとする日本発のSGLT2阻害剤です。本剤は、腎臓の尿細管において糖の再吸収に関与するトランスポーターであるSGLT2を阻害することで、糖の再吸収を抑制、尿中に過剰な糖を排泄し、優れた血糖低下作用を示す薬剤です。

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