ヘルスケア
2023年 9月発行 KAITEKIレポート2023より
パイプラインの強化と製品の価値最大化へ
2025年度目標の達成に向け「日米を中心とした重点製品の価値最大化」「開発・販売におけるパートナーシップ強化とアライアンス構築」に注力します。2022年度は新型コロナウイルスワクチンなどを開発していたMedicago Inc.の事業から撤退するなど、事業を再構築しました。中枢神経、免疫炎症、がん領域に研究開発費を集中し、パイプラインの強化と製品の価値最大化をめざします。
重点戦略
- 革新的な研究開発プロセスによるプレシジョンメディシンの実現
- 希少疾患に特化したイノベーション開発と新たなパイプラインへの継続的な投資
- 開発・販売におけるパートナーシップの活用
SWOT分析
強み
- 医薬品事業における新薬創出力
- 中枢神経、免疫炎症、糖尿病・腎など重点領域でのプレゼンス
弱み
- グローバル展開の遅延
機会
- 多様なヘルスケアソリューションの提供
- 技術進展による創薬の多様化
- アンメット・メディカル・ニーズの存在
脅威
- 創薬成功確率の低下
- 研究開発費の増加
- 医療費抑制策、ジェネリック医薬品の市場参入
ALS患者さんに新たな選択肢を
筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症とするエダラボン経口懸濁剤が、2022年5月に米国、11月にカナダ、12月に日本、2023年5月にスイスで承認されました。
エダラボン経口懸濁剤は、エダラボン点滴静注製剤「ラジカット」(米国名:「ラジカヴァ」)と同一の有効成分を含む製剤です。注射による痛みや投与のための通院など、ALS患者さんの負担を軽減するため開発を進めてきました。これまで、投与経路は点滴静注に限られていましたが、新たな選択肢が加わりました。
- 上市済み
- グローバル(米国上市年度)
- 日本・中国
領域 | 注力活動 | 対象疾患 | 主な市場 | MGCグループの主な成長製品 | 主な開発パイプラインの上市計画 | |||
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2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期以降 | |||||
中枢神経 | 開発・販売 | ALS、 遅発性ジスキネジア |
米国、日本 | ラジカヴァ ジスバル |
MT-1186 ALS(経口懸濁剤)(米国、カナダ) MT-5199 遅発性ジスキネジア(日本) |
MT-1186 ALS(経口懸濁剤)(日本)※2 |
ND0612 パーキンソン病(グローバル) |
MT-0551 重症筋無力症(日本) |
免疫炎症 | 開発・販売 | 炎症性腸疾患、 赤芽球性プロトポルフィリン症 |
米国、日本 | ステラーラ MT-7117 |
MT-0551 lgG4関連疾患(日本) MT-7117 EPP、XLP(グローバル) |
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糖尿病・腎 | 販売 | 2型糖尿病、 2型糖尿病を合併する慢性腎臓病 |
日本 | マンジャロ カナグル |
TA-7284 2型糖尿病を合併する 慢性腎臓病※1(日本) MP-513 2型糖尿病(中国) |
TA-7284 OD錠 2型糖尿病、2型糖尿病合併する慢性腎臓病※1(日本) |
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がん | 開発 | 希少がん | 米国、日本 | MT-2111 | MT-2111 再発又は難治性びまん性 大細胞型B細胞リンパ腫(日本) |
- ※12型糖尿病を合併する慢性腎臓病 ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く
- ※2スイスで承認取得