モスマイト™は蛾の眼(モスアイ)がもつ微細な凹凸構造を模倣したバイオミメティック材料です。ナノメートルオーダーの微細な突起構造による反射防止性能を実現した低反射フィルムです。ガラスやアクリルに貼ることで無反射に近いレベルまで映り込みを低減します。

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特徴

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モスマイトとは

モスマイト™は、三菱ケミカルが神奈川科学技術アカデミー(現・神奈川県立産業技術総合研究所)との共同研究によって開発したフィルムです。 蛾の複眼の表面には、100ナノメートル(0.0000001m)サイズの小さな突起がならんでいます。(モスアイ構造と一般に呼ばれています)
蛾の多くは夜行性ですが、夜間のわずかな光をより効率的に複眼に取り込むため、反射を極力抑えられるこのような形に進化したのではと考えられています。

表面での反射を抑えることで、高い透明性を得られるため絵画の額装や飛沫感染防止パネルなどの用途で効果を発揮します。また車載ディスプレイや医療用モニターなどの内面反射を低減する目的でも使用されています。
また、モスマイト™の表面は親水性(水接触角約20度)で防曇性を有します。

モスマイト™を貼合した低反射アクリル板(左半分)

モスマイト™の表面形状

左半分 モスマイト™を貼合

モスマイト™の反射防止原理

モスマイト™は、可視光の波長380~780nmよりも小さい突起が林立した構造をしています。空気層からフィルムに向かって、連続的に屈折率が変化することで、光の反射を抑えています。

透明なアクリル板やガラス板でも、表面での光の反射と、裏面での光の反射があるため、可視光の透過率は約92%です。

モスマイト™を貼ることで、反射が抑えられ、きわめて透明性の高い材料に変えることが出来ます。
モスマイト™は広い波長域で低反射のため反射の色味が少なく、視野角が広いことも特長です。

モスマイト™製品

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車載ディスプレイなどに採用され量産しているモスマイト™製品の構成を下記に示しています。

モスマイト™製品の構成

モスマイト™BA080M2Cの代表特性

製品名 モスマイト™ BA080M2C
ベースフィルム SRFタイプPET
製品ロールサイズ 600mm幅 × 200m (標準量産品)
視感反射率 0.2%
全光線透過率 95.3%
ヘーズ値 0.5%
耐ガラス粘着力 >10N/25mm

※本データは代表値であり、保証値ではありません。
※反射率は黒色アクリル板に貼って測定
※全光線透過率/ヘーズはガラス板の片面に貼って測定

その他製品については、お問い合わせください。

用途例

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車載ディスプレイや絵画額装のほか、様々な用途に使用されています。製品仕様や適用範囲などについてはご相談ください。

アイデア次第で様々な「新しい体験価値」への可能性が広がります。

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製品に関するお問い合わせ

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三菱ケミカル株式会社
スペシャリティフィルムズ本部戦略企画部
モスマイトグループ
  • TEL:03-6748-7519/FAX 03-6685-0049

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