三菱ケミカルホールディングス社長 小林 喜光 2015年年頭挨拶(要旨)

2015年01月05日 その他

株式会社三菱ケミカルホールディングス


【2015年のポイントは「成長への辛抱」と「痛みへの覚悟」】
 
日本経済再生の真価が問われるのは、「アベノミクス第三の矢」である成長戦略の実現と、「第四の矢」として位置づけるべき財政再建。成長実現には長い時間と地道な努力が必要で、財政再建は国民に痛みも強いる。今年のポイントは、「成長への辛抱」と「痛みへの覚悟」にある。
 
【事業構造改革は途半ば。新規事業の収益化が遅れていることも問題】
 
 昨年後半以降の原油価格の急落により一部の石油化学事業は業績が悪化、外部環境の変化に依然脆弱であることが露呈した。当社の事業構造改革はいまだ途半ばであり、不退転の決意で早く結果を出さなければならない。
 省エネ・新エネに貢献する新規事業の収益化が遅れていることも問題。軌道に乗るまでには辛抱が必要だが、それも限界に近づいている。生命科学インスティテュートが手がけるヘルスケアソリューション事業も、アグレッシブかつスピーディに立ち上げなくてはならない。
 
【スリムでリーンな企業体質を作り上げ、収益力を底上げすることが喫緊の課題】
 
 当社の基本戦略は、事業ポートフォリオのタイムリーな変革により絶えざるトランスフォーメーションを果たし、常に進化し続ける企業体であること。また、企業哲学は、気候変動・資源枯渇・水不足・食糧危機・高齢化といった「グローバルアジェンダ」(世界的な課題)に対するソリューション提供を社業の中核に据え、その結果しっかりと利益を上げるという「KAITEKI」哲学である。
 これら企業哲学と事業戦略を個別の目標と任務に具体化し、あとは果敢に実行するのみ。なによりも、スリムでリーンな企業体質を作り上げ、収益力を底上げすることが喫緊の課題である
全ての任務には責任者と締切期日が設定されている。それらが曖昧な案件は「仕事」と名乗るに値しない。締切期日までに確実に任務を達成する、プロフェッショナルとしての強い意志と覚悟を求めたい。
 
【越智新社長の下での新体制と、2020年度に向けた新しい中期経営計画「APTSIS 20」】
 
 当社は今年4月1日に越智仁氏へ社長が交代し、6月の株主総会決議をもって執行と監督の分離を中心に据えた「委員会設置会社」へ移行する。これは、コーポレートガバナンスをさらに強化し、当社がグローバル水準で見たエクセレントカンパニーに進化するための重要なステップ。
 2015年度は越智新社長の下、「APTSIS 15」の総仕上げを果たすとともに、20年度に向けた野心的な中期経営計画「APTSIS 20」を高らかに打ち立ててほしい。その基本は、徹底的な効率性の追求とROEの向上、そして「KAITEKI経営」の深化にある。
 
【重大な事故やコンプライアンス違反を引き起こせば、なにもかも失ってしまう】
 
 ひとたび重大な事故やコンプライアンス違反を引き起こせば、全ては一瞬にして水泡に帰し、なにもかも失ってしまう。私たちの生活の基盤である職場そのものが消えてなくなってしまい、家族も路頭に迷う。このことの重大性を各自があらためて肝に銘じてほしい。
以上

[本件に関するお問い合わせ先]
株式会社三菱ケミカルホールディングス 広報・IR室
TEL 03-6748-7140

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