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2014年06月12日
三菱樹脂株式会社(本社:東京都千代田区 社長:姥貝 卓美)は、21道府県で実施した実証試験において良好な結果を得られたことから、畜産粗飼料の稲わら等を屋外で乾燥しながら容易に保管ができる透湿防水性シート「乾っとシート」を本年6月20日に本格販売を開始いたします。
近年、国内畜産産業においては、畜産物の安定供給という観点から安心安全な乾燥稲わら等の国産粗飼料の生産が強く求められています。畜産粗飼料の稲わらは、収穫後に圃場において含水率20%程度になるまで数日間天日乾燥し、ロール状にして倉庫に保管する方法、または倉庫が無い場合には、ロール状の稲わらをポリエチレン製のストレッチフィルムで一つひとつラッピングした後に屋外で保管する方法が一般的です。しかしながらこの方法では保管倉庫の不足や、ラッピングの手間がかかることに加えて、長雨の影響で乾燥期間が確保できず、乾燥が不十分な状態でロール化して保管することによる稲わらの腐敗やカビの発生などの課題がありました。
当社の開発した「乾っとシート」は、天日乾燥して含水率を30%程度にした稲わらロールを屋外の地面に置いた樹脂製パレットの上に積み上げて、それらをまとめて被覆し、屋外で乾燥させることができます。微細な多孔質のポリエチレンフィルムを不織布等で挟む構造のため、雨などの水分はシート内部に通さず、稲わらに含む水蒸気はシートを通して屋外へ効率的に放出することが可能です。この特長により、通常、5〜7日程かかる天日乾燥工程を約2日に短縮できるため、長雨に対しても有効な対応策と考えられるほか、保管倉庫やラッピングが不要になるために、従来に比べて手間やコストの軽減に繋がります。さらに、霜降り肉に代表される高級和牛の餌となる乾燥稲わらは、保管倉庫等で半年から1年間保管し、β‐カロテンの含有率を低下させることが知られていますが、同製品を使用する場合には、数か月程度で効果が表られるという実証結果を得ています。
今後、当社は、「乾っとシート」を全国の農業関係者に対して貢献できる製品として幅広くPRし、早期に事業拡大を図り、2016年度に約5億円の売上高をめざしてまいります。
※当社は、本年6月18日から3日間開催されるバイオマスエキスポ(場所:東京ビッグサイト、小間番号:東3ホール BE-14)に「乾っとシート」を出展し、新たな用途展開として、バイオマス発電や木製建材の原材料となる木質チップや、トウモロコシ代替として期待される飼料用米の乾燥保管、ファイトレメディエーションなどの幅広い提案を致します。
【写真:「乾っとシート」を使用した保管】
被覆前
被覆後
【「乾っとシート」の構造 】

【「乾っとシート」の規格表 】
| シートサイズ | Aタイプ | Bタイプ | Cタイプ |
| 9.5m×16m | 7m×16m | 9m×18m | |
| ロールサイズ | φ1.0m | φ1.0m | φ1.2m |
| ロール数目安 | 72ロール〜 | 50ロール〜 | 45ロール〜 |
【稲わらの含水率、β-カロテンの含有率の推移】

2012年9月5日から約7カ月間、鹿児島県にて、含水率約33%の稲わら(品種:タチアオバ)に「乾っとシート」を被覆して屋外保管し、含水率、β-カロテンの含有率の推移に関する実証試験を行いました。その結果、試験開始から7カ月後に含水率は約18%に低減し、β-カロテンは検出されませんでした。
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