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ニュースリリース 2009
平成21年10月22日
太陽光発電によるトラック冷房システムを開発、試作車での実証実験を開始
〜アイドリングストップによる燃費改善、CO2排出削減が可能に〜
三菱化学株式会社
太陽光発電によるトラック運転室内の冷房システムを開発
三菱化学株式会社 (本社: 東京都港区、社長: 小林 喜光、以下「当社」) は、太陽光発電によるトラック運転室内の冷房システムを開発いたしました。
当社は三菱化学物流株式会社 (本社: 東京都港区、社長: 白石 秀典、当社100%子会社) および菱化ロジテック株式会社 (本社: 東京都港区、社長: 大川 俊彦、三菱化学物流100%子会社) と共同で、本年8月に冷房システムを2セット試作し、10tトラック2台に装備の上、冷房システムの性能・燃費改善効果等を把握するための実証実験を開始いたしております。
冷房システムの仕様や期待されるCO2排出削減効果、実験スケジュール等につきましては、添付別紙をご覧ください。

開発中の有機太陽電池は「究極の薄膜・軽量」――トラック冷房は極めて有望な用途
当社は有機太陽電池 (※1) の2015年の量産開始を目指し研究開発に注力しておりますが、それと並行して、有機太陽電池の「究極の薄膜・軽量」という特長を活かせる新規用途の開発にも努めております。
今般の太陽光発電によるトラック冷房システムは、軽量のため走行に支障を来たさないアモルファスシリコン系薄膜太陽電池 (※2) の採用により初めて実現できた極めてユニークな用途であり、当社の有機太陽電池が実用化されたあかつきには、製造コスト低減や取扱いの簡便さ、さらなる薄膜・軽量化が相まって、よりいっそうの普及が期待されます。
当社は、発電効率に優れた結晶シリコン系太陽電池、現在既に実用可能となっているアモルファスシリコン系薄膜太陽電池、究極の薄膜・軽量化を達成できる有機太陽電池を、それぞれの特長を最大限に活かすべく最適に組み合わせながら、トラック冷房システム・建材一体型太陽電池・植物工場等、太陽電池の多様な用途可能性を引き続き追求してまいります。

トラック運送業界のCO2排出削減は喫緊の課題――国土交通省も当社の取組みを支援
日本の国内貨物輸送に占めるトラックの割合は輸送トン数ベースで90%を超えており、営業用トラックの車両数は全国で140万台超に及びます (以上出典: (社) 全日本トラック協会「日本のトラック輸送産業2008」)。地球温暖化防止のためのCO2排出削減への取組みは喫緊の課題となっており、国土交通省はトラック運送事業におけるCNG (圧縮天然ガス) 自動車等の低公害車や低燃費自動車の導入を促進するほか、エコドライブ推進等の取組みを進めています。
当社の太陽光発電によるトラック冷房システムは、乗務員の労働環境改善と、トラックからのCO2排出削減をともに達成する斬新な試みであることに鑑み、今般の国土交通省における試作車両の公開に至ったものであります。
以 上 
[本件に関するお問い合わせ先]
三菱化学株式会社 広報・IR室
TEL 03-6414-3730

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【用語解説】
※1  有機太陽電池
太陽電池を構成するp, i, nの半導体が有機化合物で構成されているタイプの太陽電池。有機化合物の分子設計しだいで、高効率・高耐久性を達成することが可能。発電層は100〜200nm (ナノメートル) と非常に薄いため、ベース基板の材質に応じて、軽量化やフレキシブル化、自由な曲面設計が容易。また、フレキシブルなベース基板への印刷による「Roll to Roll」の連続大量製造ができるため、製造コスト低減も期待される。

※2  アモルファスシリコン系薄膜太陽電池
太陽電池を構成するp, i, nの半導体がアモルファスシリコンで構成されているタイプの太陽電池。樹脂フィルムや金属板等のベース基板の上に、アモルファスシリコンを真空蒸着で成膜して作成する。近年生産が拡大し、商業ベースで実用可能な薄膜太陽電池として注目を集めている。

【試作車】
(全体像)   (ウィングを上げた状態)
 
 
(走行中の試作車を斜め上から撮影)   【冷房室内機と実験データ記録装置】
 

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太陽光発電トラック冷房システム

システムの目的
太陽光発電で冷房機を運転することにより、停車中の運転室内の快適性を向上させ、軽油消費を削減し、CO2の排出量を削減する。

導入効果
猛暑の納品待ちの時間も、太陽光発電による冷房でアイドリングストップが可能に
10トン車1台当たり春〜秋で約460L軽油消費を削減(=2〜8%の消費改善に相当)
日本のトラック事業者が全車に適用すると、合計165万トン/年のCO2排出を削減
   (=約98,800ha(=山手線内側の1.4倍)の森林の吸収効果に相当)
暖房への応用も検討中

ご参考データ
アイドリング時の軽油消費量:22〜30ml/分(=中間値:26ml/分)
アイドリングストップ効果:26ml/分を春〜秋で積算すると、435L以上軽油消費削減
冷房エネルギー源切替効果:走行中の冷房エネルギー源を軽油から太陽光発電に切り替えると、春〜秋の積算で25L以上軽油消費削減

実証実験の実施主体と役割分担
三菱化学株式会社 (全体計画・太陽電池整備)
三菱化学物流株式会社 (運送計画)
菱化ロジテック株式会社 (運送実施)

実証実験スケジュール
2009年8月   試作車完成・運行開始
10月   本日の試作車公開
2010年2月   実験データの解析とまとめ
7月   第2次実証実験開始(=システム仕様改善・対象台数増加)

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