| 平成16年1月5日 |
 |
| 2004年年頭社長挨拶 |
 |
| 三菱化学株式会社 社長:冨澤龍一 |
 |
皆さん 明けましておめでとうございます。
今年は三菱化学が誕生して最初の10年の節目を迎える年であります。この10年間を振り返ると厳しい試練に挑戦し続けた10年でしたが、結果は私達にとっては、必ずしも満足出来るものとは言えません。昨年度に引き続き、今年度も皆さんの努力によって、折からの景気の好転にも支えられ、まずまずの成績を挙げることが出来る見通しです。しかし、私達の今までの経験からすると、少しでも手を緩めたり、逆風が吹き始めるとこの勢いを維持することが難しくなると予測されます。私は、この10年目という節目の年頭に当たり今年が新しい三菱化学グループのスタートの年であるという気持に切替えて、挑戦者の立場に立ち続け、皆さんと共に次の10年に立ち向かおうという決意を固めています。
今年は「水島」「筑波」の両事業所が40年、「小田原」事業所が20年など、10年毎の節目を迎えますが、長い歴史には大きな山、谷がありますが、ここで今一度思いを新たにして頂いて、グループ各社、事業所と共に、新しい10年に向けて力を合わせていきましょう。
昨年はイラクに明けてイラクに暮れた年、そしてその間にSARS、世界各地の異常気象や衆議院選挙があり、内外共に落着かない1年でありました。経済環境は、為替はドル安進行の中、米国の好況や中国ブームにも引っぱられて、日本の経済は製造業を中心に年初予想を上回る回復となりました。私達もこの流れの中で原料ナフサの価格高止りに苦しみつつ、アジアの化学品市況や情報電子材料市況の堅調の恩恵にあずかるなどの影響を受けました。
三菱化学グループにとっても、この一年は意義深い一年であったと思います。中期経営計画「革進-Phase1」の初年度であり、アクションプログラムに沿ってポートフォリオ改革、生産革進活動、R&TD改革、営業革進、そして企業文化の改革と、それぞれの分野で多くのことをグループ総合力強化の旗印の下に全員の参加を得て進めてきました。事業の再構築、事業所の安全操業の深化と効率化の促進、研究所の独立など、そこかしこに変革の芽生えが見られます。これからこの芽を大きく育てつつ、更に沢山の芽生えを促したいと思います。
2004年という年は、昨年の余勢を受けそこそこの景気上昇が期待出来ると見られていますが、少し注意深く見ると昨年後半からの好況は、大企業の合理化、効率化によるところが大きく、中小企業や最終消費のレベルにまで十分に広がっておらず、その基盤は弱いといわざるを得ません。加えてSARSの再燃の惧れ、イラクの治安回復の遅れ、米国大統領選や米国経済の行方や私達を直撃する石化製品関税引下げの最終章を迎えるなど、多くの不安材料には事欠きません。また当社グループの現状を見てみると人間でいえば、やっと病根を克服したばかりで、これから体力を回復しなければならない時期で、まだとても頑健な体を取戻したといえる状況にはありません。こうした中、だからこそ、私達は「革進-Phase1」の完全な仕上げをしていかなければなりません。この一年、グループの全員が初心に帰って研究開発、生産・技術、営業活動、これらを支える各分野のサービス・管理業務を計画に従って力強く実行し、所期の成果をあげることを強く期待します。
一方、「革進-Phase1」の実行と併せて、次の「Phase2」計画の立案も今年中に策定する必要があります。「Phase2」の方向は、成長する東アジア経済圏の中で日本の製造業、化学・医薬産業の在るべき姿を念頭に置き、当社グループのそれぞれの事業をどういう形で具体的に進めていくかにあり、困難かつ骨の折れる仕事になると思います。しかし、基本的には「Phase2」は「Phase1」の成果、結果によって支えられ成り立つものですから、今年は「Phase1」の確実な実行こそが優先されるべきであり、現在取組んでいる課題の達成が、結果として次の「Phase2」の方向を決することになると理解して下さい。
100年、50年前の日本の過去の歴史を振り返ると色々な事象がありますが、100年前の日露開戦が昨今のイラク戦争、自衛隊の派遣と重なりあって強く目を引きます。当時とは国際紛争・戦争に対する考え方は大きく変わりましたが、いつの世も大きな紛争に巻き込まれると、社会も人の心も落ち着きを失うものです。私は私達の事業活動や職場の中にはこの種の社会的動揺を持ち込ませず、心の落ち着きのなさや揺らぎから起こりかねない事故やトラブルは一掃したいと願います。今年も保安・安全操業を堅持し、企業に求められる社会的責務をしっかり果たしていくことを年頭に心に誓いましょう。
|
 |
| 以 上 |
| [本件に関するお問い合わせ先] |
 |
三菱化学株式会社 広報・IR室
TEL 03-6414-3730 |
|
|