| 平成15年1月16日 |
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| 尿中レジオネラ抗原検査試薬発売について |
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| 三菱化学メディカル株式会社 |
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三菱化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:冨澤 龍一)の全額出資子会社である三菱化学メディカル株式会社(本社:茨城県稲敷郡、社長:盛中 泰洋)は本年1月20日に、国内初となる尿中レジオネラ抗原を検出する体外診断薬(商品名:レジオネラ抗原 「ユカ」)を新たに発売いたします。
本診断薬は、平成11年4月に厚生省(現厚生労働省)に輸入承認申請(製造元:Biotest社、ドイツ)していましたが、昨年12月10日付で承認を取得しました。現在は、保険適用申請中であるため保険未収載ですが、レジオネラ肺炎の早期診断が可能な本検査に対する医療現場からの要望が多いことから、まずは検査を希望する医療施設で使用可能とすることが重要であると判断し、保険収載を待たずに発売開始することといたしました。
レジオネラ感染は本来、日和見感染症の一つと考えられ、幼児、高齢者あるいは入院患者等の免疫力が低下しているヒトに罹患しやすいと考えられている一方で、集団感染での死亡例にみられるように、本感染症による肺炎は急激な症状の悪化によりしばしば患者を死に至らしめます。レジオネラ肺炎の臨床検査所見は他の肺炎と大きな差異はなく、簡便で迅速な診断薬がこれまでありませんでした。レジオネラ肺炎には通常の肺炎の初期治療によく用いられる −ラクタム系薬剤が無効なことから、発症後にすみやかに確定診断し、本症に有効な薬剤を早期に投与することが重要と考えられています。また、レジオネラ肺炎は発症後早期に有効な抗菌薬で治療されなかった場合、急速な症状の悪化を招くことがあるため、早期診断の必要性が高い感染症です。本診断薬は早期診断が可能であることから、レジオネラ感染による死亡率を減少させる効果が期待されています。
本感染症は感染症新法の4類感染症に分類され、7日以内に届け出が必要な疾患に指定されています。報告のための基準では培養検査、尿中抗原検査、遺伝子検査、抗体検査のいずれかの方法で陽性となった場合、確定診断とする。」と規定されています。本診断薬は尿中抗原検査法を用いますが、これは、他の診断法と比べ、肺炎発症の初期から陽性となるため、特に早期診断に有効な検査法です。また使用検体が尿であるため、他の検体採取が困難な症例でも容易に採取でき、検出感度が他法に比べ高いといった特徴を有しています。
レジオネラ感染の過半数はレジオネラニューモフィラの15種類の血清型の内、血清型1が起因菌となっています。国内の集団感染事例においても、多くの事例で血清型1による感染であったことが調査で明らかになっています。本診断薬は、レジオネラニューモフィラ血清型1を検出しますが、血清型1以外のレジオネラ菌も検出することが可能です。そのため、血清型1以外のレジオネラ肺炎の診断においても早期診断に有用な検査が行えると考えられます。
三菱化学メディカルの製品の国内における販売は、総代理店である株式会社ダイアヤトロン(本社:東京都千代田区、社長:内藤 修)が行っています。
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| 以 上 |
| [本件に関するお問い合わせ先] |
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三菱化学株式会社 広報・IR室
TEL 03-3283-6254 |
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Legionella pneumophila(レジオネラ・ニューモフィラ)及びレジオネラ感染について
レジオネラ肺炎の起因菌であるLegionella pneumophila(レジオネラ・ニューモフィラ)には血清型1〜15までの15種類の血清型群が知られています。レジオネラ感染は1976年夏、米国フィラデルフィア市内で開催された全米在郷軍人大会において、ホテルの宿泊客及び通行人221名に原因不明の重症肺炎が発生し、このうち29名が死亡した集団感染がきっかけで発見されたことから、いわゆる在郷軍人病として知られるようになった新興感染症です。本邦では、1981年に琉球大学のグループがレジオネラ肺炎の第1例を報告して以来、本症例の報告がみられるようになりました。最近では、温泉レジャー施設や24時間風呂などが原因とされるレジオネラの集団感染事例が頻発しており、昨年7月の宮崎県の温泉施設で発生した集団感染事例では、7名の死亡者が出ています。 |