| 平成9年3月24日 |
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| 寒冷条件下で施工可能な炭素繊維シート工法用レジンの開発について |
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| 三菱化学株式会社 |
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三菱化学株式会社(本社:東京都千代田区 社長:三浦 昭)は、コンクリート構造物の補修補強工法の一つである炭素繊維シート工法(リペラーク工法)に使用するレジン(樹脂)において、寒冷条件下でも安定施工を可能とするレジンを開発いたしました。
炭素繊維シート工法は、プライマー工、パテ処理工、シート貼付け工等の工程を経て、炭素繊維シートを構造物に貼り付け補強を図る工法ですが、これらの工程の材料はいずれもエポキシ樹脂を使用します。プライマー工は、初期工程として、プライマーをコンクリート面に塗布・浸透させることによりコンクリートとシートの接着性を増すための工程で、パテ処理工は、パテによるコンクリート表面の凹凸の調整、シート貼付け工は、シート状の薄く柔らかい炭素繊維シートに含浸接着樹脂を含浸させ、構造物に接着させると同時にシートを頑強な炭素繊維複合材にする工程です。同工法は、建造物の構造体に大きな負荷を与えずに耐震性を向上させることが可能な補修補強工法であり、従来の鉄板を用いた工法に比べ作業性がはるかに簡便なことから、阪神大震災以降急速に普及しております。
しかしながら、使用するエポキシ樹脂は、常温硬化樹脂のため5℃以下の寒冷条件では硬化速度が遅く、樹脂の加温、ジェットヒーター等による作業環境の加温等の工夫が必要であったり、さらに低温の場合には、施工を中止する事もありました。このため、冬期施工に於いても、安定施工を可能とするため低温下で施工可能なレジンの開発が強く望まれていました。
当社は、このたび、そうした問題点を解決する、次の2種類のレジン(樹脂)を開発いたしました。一つは、従来のエポキシ樹脂を低温時の含浸性(粘度)、硬化性に着目し改良したタイプで、−5℃から10℃
の範囲で施工可能なものです。もう一つは、当社が新たに開発した樹脂を使用したもので、低温硬化性と速硬化性を備えており、−10℃から5℃の範囲で施工可能なタイプです。先般、2月26日、北海学園大学(札幌市中央区南二六条十一丁目)工学部 高橋義裕教授の協力のもと、同大学構内に於いて公開施工試験(当日の外気温−1℃)を行い、成功裏に終了し、来冬向けに本年秋には上市の予定としております。なお、同レジンは、プライマー、パテ、含浸レジンのセットで販売される予定です。
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| 以 上 |
| [本件に関するお問い合わせ先] |
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三菱化学株式会社 広報調査室
TEL 03-3283-6274 |
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