三菱ケミカル株式会社

    三菱ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:和賀 昌之、以下「当社」)は、バイオベンチャー企業である、ネクスジェン株式会社(本社:東京都品川区、社長:中島 正和、以下「ネクスジェン」)との間で、植物由来の細胞増殖因子を用いた細胞培養手法等の開発に関する試験・研究基本契約を締結しましたので、お知らせいたします。


    先進医療として注目を集める再生医療においては、患者又はドナーから採取した幹細胞を培養し、目的の組織や臓器に増殖・分化誘導するための、細胞培養周辺材料が 重要な要素の一つです。近年の再生医療技術の進歩に伴い、これら周辺材料の開発も進んでおりますが、従来の細胞培養は主にウシ胎児から採取した血清を材料としており、安定供給や動物由来の病原体の混入するリスクに加え、動物倫理上の課題も抱えております。


    当社は、これらの課題を解決するために、植物を活用した細胞増殖因子の生産についての研究に取り組んでおります。この度、幹細胞を用いた次世代再生医療イノベーションの開発に取り組むネクスジェンと連携することにより、医療現場や顧客企業が求める高度な品質を満たす製品開発に繋げます。この共同研究 を通じて、植物を利用して生産した細胞増殖因子の有用性・安全性を示すとともに、臨床向けに安定した品質と供給を実現させる生産システムの構築を目指してまいります。


    当社は、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる中長期経営基本戦略「KAITEKI Vision 30」において、社会課題解決に貢献する成長事業群の一つと位置づけられた、再生医療等の「医療進化」に貢献する研究を進めています。再生医療をより安全で安価なものとし、従来の市場になかった製品を提供することで、治療困難な疾患にも再生医療を適用することを通じて、誰もが健康で生き生きと暮らせる社会の実現に貢献してまいります。


以上


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