三菱ケミカル株式会社、サンレイ工機株式会社

三菱ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:和賀 昌之、以下「当社」)とサンレイ工機株式会社(本社:千葉県白井市、社長:津覇 浩一、以下「サンレイ」)は、2012年に共同で製造したカーボンクラッドロール(製品名:カーボリーダー®)が、独立行政法人国立科学博物館が選定する「未来技術遺産」に、登録されましたので、お知らせいたします。

「未来技術遺産」は、日本において「科学技術の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していくうえで重要な意義を持つ科学技術史資料」および「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えた科学技術史資料」の保存を図るとともに、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的に、国立科学博物館が実施している登録制度です。本登録制度は、2008年から毎年実施され、これまでに240件の資料が登録されています。今年は新たに19件の登録がありました。通常、未来技術遺産は製造から10年以上経過されたものが選出されますが、当社カーボンロールは登録されている全259件の中で最も新しいものになります。

この度登録された当社のカーボンクラッドロールは、当社のピッチ系炭素繊維素材を用いた直径350mm×長さ9200mmの世界最長のフィルム製造用ロールで、長尺のカーボンロールとしては世界で初めてサンレイが製造しました。鉄やアルミなど従来の金属材料を使ったロールは、その重さからロール自体がたわみ、高速回転時に発生する振動などが避けられず、フィルム製品のしわや傷が発生する要因となっていました。一方、当社のカーボンクラッドロールは、軽量で、かつロールの真円度・円筒度が高く、ロール自体の重さのバランスも高い精度で保たれているため、ロールのたわみが少なく、振動が抑えられるため、フィルムの品質向上・生産性向上コスト低減に貢献することができました。

当社は、引き続き、各パートナーとの連携を強化しながら、社会の発展に貢献できる商品開発に取り組んでまいります。

以上

登録されたカーボンクラッドロール
授賞式の様子(本年8月28日開催)

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