三菱ケミカル株式会社

三菱ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:越智 仁、以下「当社」)は、イタリアの大手エンジアリング会社Maire Tecnimont社*1の子会社であるMET Gas Processing Technologies(以下「MET社」)との間で、天然ガスからアクリル酸、アクリル酸エステル及びオキソアルコールを製造するプロセスライセンスに関する協業契約*2を締結しましたのでお知らせします。

当社は、1962年にプロピレンからアクリル酸及びアクリル酸エステルを製造するプロセスの開発を開始し、1973年に四日市事業所に最初の商業プラントを建設、現在も運転を継続しております。これまで世界各国で10件以上のライセンスの実績があります。また、同じくプロピレンからオキソアルコール類を製造するプロセスの開発は1953年に開始し、最初の商業プラントを1960年に建設、現在も水島事業所で運転を継続しております。これまで世界各国で10件程度のライセンスの実績があります。今回の協業契約により、今後当社およびMET社は、MET社が保有する天然ガスに含まれるメタンからダイレクトにプロピレンを製造する技術と、当社が保有するプロピレンからアクリル酸、アクリル酸エステル及びオキソアルコールを製造する技術とをパッケージにした技術ライセンスビジネスを展開していきます。

現在、アクリル酸、アクリル酸エステル及びオキソアルコールの世界需要は年率5%以上で拡大しております。また、天然ガスからのプロピレン製造は、現在その殆どがメタノールを中間製品として経由する方法であり、今回協業対象であるMET社のプロセスは、天然ガスに含まれるメタンからダイレクトにプロピレンを製造する新規技術で安価にプロピレンを製造することが可能です。今回の協業により、原料から一貫した競争力のあるプロセスをお客様に提供することができます。今後も当社は、プロピレン及びプロピレン下流製品の需要拡大に応えるべく、本協業を通じて、ライセンスビジネスの積極展開を図っていきます。


*1 Maire Tecnimont社について
石油、石油化学、肥料等のプラント建設を主要なビジネスとしたイタリアの大手エンジアリング会社。

*2 協業契約合意内容について
天然ガスからアクリル酸、アクリル酸エステル及びオキソアルコールを製造する一連のプロセスをパッケージ化してライセンス。



以上

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