三菱ケミカル株式会社

三菱ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:越智 仁、以下「当社」)は、通販サイト「JDドットコム」を運営する中国インターネット通販第2位(直販としては第1位)の京東集団(本社:北京市、CEO:劉強東、以下「JD社」)との間で、人工光太陽光併用型水耕野菜栽培システム(以下「植物工場システム」)を納入するとともに、野菜の栽培や衛生管理等で技術提携することで合意しました。



今回納入する当社の植物工場システムは、育苗までを人工光で育て、それ以降は太陽光を利用して効率的に生産を行う併用型であり、特長として、無農薬栽培であること、通年での収穫が可能であること、節水型であること、肥料の適切な使用が可能となることなどが挙げられます。



長年、日本市場においてトップクラスの販売実績を維持していますが、海外市場においても、2014年に中国でシステム販売を開始、また同年には豪州において植物工場システムを採用した葉物野菜の生産・販売会社を自ら設立するなど、着実にアジア・パシフィック市場での植物工場ビジネスの事業を展開してきました。



近年、中国市場においては、より新鮮でおいしく、さらには安心、安全な食材への関心が急速に高まりを見せています。また、食肉の消費量が年々増加するに伴い、副菜として生野菜のサラダを食べる習慣が浸透し始めるなど、消費者のなかで高付加価値を有するプレミアム野菜の購入意欲が高まりつつあります。



このたび、当社グループは、家庭用浄水器のクリンスイ®にも活用されている浄水技術を活用した、水耕栽培に適した浄化水を使える装置を初めて組み込んだ植物工場システムをJD社のグループ企業に納入するとともに、栽培技術や衛生管理技術を提供します。JD社は野菜の自社生産から、同社の強みであるコールドチェーンを使った配送までの一貫体制をとることにより、品質の低い商品の流通を防ぎ、「安心・安全・美味しい」という要素をもつプレミアム野菜を中国の消費者に直接届けることが可能となります。



当社は、三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS 20」において、環境・生活ソリューション部門として、所管する各事業の機能を複合化・一体化してソリューションを提供することにより、2020年に売上高1,700億円の目標を掲げています。その達成に向け、成長著しいアジア地区の需要を取り込み、同地域の関係者の皆様との連携を強化しながら積極的に事業展開してまいります。


JD社生鮮事業部 王笑松総裁のコメント
「植物工場システムの先進的な技術と豊富な経験を持つ三菱ケミカル株式会社と戦略的なパートナーとなることで、消費者に「安心・安全・美味しい」野菜を提供し、中国において優れた品質の野菜市場を創造していきたい。」

当社環境・生活ソリューション部門長 常務執行役員 佐々木等のコメント
「京東集団が自ら野菜を栽培し、顧客に新鮮な野菜を直接配送するという今までにない新しい安心モデルを作り上げることに意義がある。当社もその挑戦的な試みに賛同し、今後も協力を続けていく。」

以 上



【JD社の概要】

社名:北京京東世纪貿易有限公司(京東集団)
本社:中華人民共和国 北京市
代表者:劉強東
設立年:1998年
売上高:2,601億RMB(2016年)※約4.2兆円/流通総額9,392億RMB(2016年)※約15兆円
事業内容:小売業



2017年6月20日北京で開催した調印式の様子
左から当社グループ会社の無錫菱陽生態農業設施科技有限公司 総経理 荒井伸二
当社環境・生活ソリューション部門長 常務執行役員 佐々木等
JD社生鮮事業部 王笑松総裁
JD社生鮮事業部 張勇高級総監

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