基本方針

安全保障を取り巻く国際環境は目まぐるしく変化する一方、大量破壊兵器の脅威は現実となり、テロの脅威も続く状況下、安全保障輸出管理の取り組みは一段と重要になってきています。
三菱ケミカルは、炭素繊維をはじめとして軍民両用(デュアルユース)の製品や技術を保有しています。こうした三菱ケミカルのもつ多種多様な製品や技術が、輸出禁止国や懸念国、テロ組織などに不正に流出することを防止するためには、外国為替および外国貿易法(外為法)や米国の輸出関連法などを遵守して安全保障輸出管理を適切に実施する必要があるため、安全保障輸出管理の責任者を定め、輸出管理体制の整備、充実を図るとともに、三菱ケミカルグループとしての安全保障輸出管理方針を新たに策定しました。

安全保障輸出管理体制

三菱ケミカルは、安全保障輸出管理規則に基づき、代表取締役社長を最高責任者とし、その下に安全保障輸出管理担当役員、プロダクト・スチュワードシップ推進部、輸出担当部署の長を輸出管理責任者とする輸出管理体制を構築しています。そして厳格な輸出審査の徹底、法令改正の周知、安全保障輸出管理の社内啓発、輸出担当部署への内部監査などを通じて体制の維持管理に努め、可能な限り不正流出を含む法令違反の未然防止に取り組んでいます。

輸出審査の仕組み

輸出審査には、該非判定、顧客審査、取引審査の3つの審査があり、いずれも専用システムを使って行い、各審査の結果は証跡として必要に応じて活用できるよう一元管理をしています。
該非判定とは、輸出しようとする製品、提供しようとする技術が法令により規制されたもの(リスト規制)に該当するか否かを判定するものです。最新のリスト規制に基づき輸出担当部署が一次判定を行い、プロダクト・スチュワードシップ推進部が最終承認するダブルチェック方式で実施しています。
顧客審査では、間接輸出の国内顧客や需要者も含めた顧客を、最新のリスク情報をもつシステムを使ってスクリーニングします。このスクリーニングは、第三国を経由した迂回輸出防止や米国の輸出関連法に基づく懸念顧客のチェックにも大変有効です。顧客審査も該非判定と同様、ダブルチェック方式で実施しています。
取引審査では、輸出担当部署が該非判定と顧客審査のデータを引用して取引審査を起票し、その内容からシステムが取引のリスク高低を自動的に判断し、最終承認者を決定します。リスクの高い炭素繊維などのリスト規制品は、プロダクト・スチュワードシップ推進部が最終承認を行っています。

啓発・教育

2018年度は輸出管理の基礎を周知するため、事業部門、共通機能部門、事業所、研究所、支社に対し、合計84回の説明会を実施しました。また外部講師を招き、三菱ケミカルが取り扱っている特定の規制貨物についての研修会や、昨今の米国の規制強化を踏まえた米国の輸出関連法等への対応についての講演会を開催しました。
今後は、法令遵守の基本を押さえながら、実務上の新たな教育テーマを導入するなど工夫を凝らした啓発・教育を実施していきます。